さくチラうら

さくさんのチラシのうら

“名古屋RTAオフ for Novice”の現地で刀剣乱舞無双RTAの解説をさせてもらった話と、刀剣乱舞の話

歌仙兼定ネックストラップ大活躍

数か月前、アトランチスで初めてのRTAに挑戦して、まさか自分がRTAに挑戦することになるとは…って言ってたら、まさかの今度はRTAのオフイベントで走者の方の横に座って解説をすることになるとは…!

行ってきましたよ。名古屋RTAオフ for Novice!常滑セントレア!しかも深夜!!
走者のさとさんの走る刀剣乱舞無双体験版RTAの解説をさせてきました!

記念すべき人生初RTA解説が刀剣乱舞無双!ウレシイ…

あの非日常空間から1か月経ったのか…。なんか白昼夢のような…というか深夜だからまさしく夢でも見てたんかっていう不思議な感じです。

こちらがアーカイブです。

いや~~~解説の仕事としては反省点が山ほどあるんですがね…

まず最初に惜しむらくは解説の声がめっちゃ小さくて聞き取りづらいことっすね…これ完全に自分のミスです。運営の方に「マイクは口近づけないと音拾わないから、寄って喋るようにしてくださいね」って言ってもらってたんだけど、本番始まったらそっちに意識が向かなくて…。ほんと聞き取りづらくてリスナーの方々に申し訳ないです。

まぁそこを抜きにしても、いらんとこで早口になっちゃうのと、言い間違えに気付くとフリーズするのは悪いクセね!

アーーもっと喋るのうまくなりてぇ。大きくていい声がほしい。

なにかと拙い解説でしたが、RTAのテクニックや見所を説明するとともに、刀剣乱舞に触れたことがなかった方にも少しでも興味を持っていただけるよう、作品愛をもって頑張って喋ったつもりです。

だいぶ遅ればせながらですが、視聴してくださった方々、そして運営の方々、現地でお会いした走者・解説の方々、そして解説として招いてくださったさとさん、本当にありがとうございました。お疲れさまでした。
アーカイブのコメント欄にも知ったお名前を見かけたし、色んな方に見たよ!っていう声をいただけてとても嬉しいです。解説もお褒めいただけたりしてね。へへへ。

こちらの名古屋RTAのTwitchのページに全作品のアーカイブがありますので是非他の作品のRTAもご覧ください!

今更感が強いですが、記憶と思い出の整理とイベントのレポートも兼ねて、僕のチャンネルでやった振り返り配信でも話してないこととかアレコレまとめておこうと思います。

 

イベント前

自分が解説を担当させてもらうことになったのが結構急な話でして。

ちょうど名古屋RTAの採用作品が決まった旨のツイートをフォロワーさんがリツイートされていて、なんと刀剣乱舞無双体験版RTAを走られる方がいる!!!ってことを知りました。

多分なんですが、刀剣乱舞作品においてオフイベントでRTAが披露されたことって今までなかったと思うんですよ(もしあったらゴメン)。これはスゲー記念すべきことですよ。歴史的瞬間ですよ。

チキンゆえに普段は完全初見の方の放送にはめったにコメントしないんですけど、ここは審神者(一応説明しておくと刀剣乱舞プレイヤーのこと。及びゲーム内でいうと刀剣男士を顕現させた本人で、男士たちの主。つまり我々)として応援したいと思い、さとさんのRTAの練習放送の時にコメントしたのが最初のきっかけでした。

ちなみにこの段階では、せっかく愛知県内でそういうイベントあるならちょっと現地で見てみたいな~でも深夜だしな~しかもセントレアだしな~って感じで、現地に行くことはまだ決まっていませんでした。

 

イベント直前

そして、詳細は内緒だけどなんやかんやあって僕が現地で解説をさせていただくことになりました。(端折りすぎ

ちょうどイベント1週間前くらいだったかな。審神者として任せていただけて嬉しい。ホントに光栄ですよ。へへ…自己肯定感が高まる音ォ~~。

もっとも、自分は刀剣乱舞無双の体験版RTAは動画で見たことはあって、動きマネしてみたことがある程度の知識量だったんですが、さとさんに完璧すぎる攻略の要所メモを用意していただいたので、それをもとにして自分がゲーム中に喋る内容の台本を書く…みたいな流れで準備を始めました。
出来上がった原稿をさとさんに提出してチェックしてもらうとき、職場でエラい人に作った資料見てもらうときみたいな緊張感があったね!いや結果はすぐにOKいただきましたけども!

そこから、さとさんにRTAのプレイ画面を共有してもらって、自分はそれに合わせて解説するっていう練習に付き合っていただいてたんだけど、最初は自分も解説ヘタクソだし台本も長すぎで全然画面に追い付けないっていうね…!
このゲーム、スピードが速いから全部解説してる時間がないんですね…口も回らないし。要所要所ではRTAとして短縮ポイントを解説したいし、でも作品そのものにも興味持ってもらえるようにしたいし…みたいな。悩む…。
ホント、聞いてて楽しくてわかりやすい解説をされてる方ってすげえんだなと実感しました。

こんな感じで打ち合わせとリハーサルを繰り返しつつ、台本の中身を詰めていきました。
…喋る内容はほんとに最後まで精査が続きましたね。特に言葉選びがホンッットに難しかった…これについての詳細は後述。

 

そうそう、直前までよくわからないことがあって…
今回の名古屋RTA中部国際空港のAichi Sky Expoで行われるAICHI IMPACT!2022というイベントの中で開催されてるNovice(ノービス)というイベント内で開催されてたんですよ。

AICHI IMPACT!ってのは、プロゲーマーの方々やタレントさん、ストリーマーの方、アイドルを招いたステージがあったり、ゲームの大会や体験会があったり、キッチンカーが来たり…みたいなサブカル系イベントってところまでは分かった。

でもNovice…?LANパーティー?BYOC?って感じだったんですが…

簡単に言うと、普段はオンラインで顔合わせずに人と遊んでるけど、場は貸すからみんなでPCとかゲームを持ち寄って(この持ち寄ることをBring Your Own Computerといって、略してBYOCっていうらしい)、オフラインで遊ぼうぜ!というのがLANパーティ。このNoviceはオールナイトイベントだから、夜通しゲームして遊べるぜ!って感じのモノだったのかな。違ってたらごめん。調べてもなかなか分からなかったんだよね…

 

イベント当日

いよいよ迎えた当日!

まず、どうやってセントレアまで行くかですが、結局車で行って出番が終わってから帰ることに。
電車で行って泊まることも考えたけど、直前まで迷ってたから安いホテルの部屋がもうなかったんですよね…。

出番の時間が深夜0時前後予定(実際は深夜1時になったけど)だったから、夜に出発です。
昼に仮眠をとり、ご飯を食べ、お風呂にも入って、荷物を準備して

 

 

 

 

 

 

やばいめっちゃ緊張してきた。

 

 

 

いや、なんなら昼からずっと緊張してる。

夜に運転し慣れていない道を車で走る、入場時の抗原検査で引っかかったらすべてが終わる、初めてRTAのオフイベントに参加して初めて解説をする、行った先は初対面の人たちだらけ、という四段構えの緊張が襲ってきて胃と腸と膀胱が重たくなってくる。メンタル弱すぎか。そんな状態ですが出発。

 

ですが、とりあえず最初の不安はアッサリ解消されました。出発してしまえば意外とすんなりセントレアには到着することができました。結構道分かりやすかったし空いてたし。狙ってたコインパーキングが満車で、あの孤島の道路をぐるぐるする羽目にはなったけどな!!

そうそう、セントレアこと中部国際空港ってのは愛知県の南西の人工島にあるんですよ。
島だから海を渡る必要があるんですけど、知多半島セントレアを繋ぐ通称セントレアラインという有料道路があるんですね。
その区間の中でセントレア大橋というデカい海上橋がありまして、そこを走るのが気持ちよさそうでワクワクしてたんだけど…夜だから真っ暗でなんも見えんくて感動できんかったっすね…
夜景でも楽しめるかと思ったけど、当然周りは海だしセントレアの明かりもかなり遠くてあんまり視界に入らなかったし…走るなら明るい時ですね。あそこは。

 

閑話休題

 

無事に会場のAichi Sky Expoに着きまして、入口でさとさんと合流。

ああ、普段の配信のご様子や、打ち合わせとかやり取りしてた時の通りのめっちゃ丁寧でちゃんとしてるお方だ…!

 

そしてこれですよ!入口にあった看板!

まさしく現地に来たって感じですね!初めての体験なもんだからテンション上がる!

会場に入ってみると、同人即売会が行われてそうなホールの中でステージや色んなブースがあって…って感じでした。まぁ我々が到着した頃にはほとんどクローズ状態でしたけど。

そして奥の方にあるNoviceエリアへ…緊張の抗原検査へ…!
まぁ無事にRTAと解説できてることがネタバレですが、2人とも陰性でした。ヨカッタヨカッタ。

そこで名古屋RTAの当日のスケジュールを見てもらえるとわかると思いますが、“サブステージ準備”とあるように、深夜からは我々がやってたようにステージでゲームをやってたんですが、トップバッターのBlueさんのゼノブレ3と、ユーリルさんのドラクエ10までの時間は、先述のBYOC席という「長机がいっぱい並んでて、その上にPCとかゲーム機が広がってるエリア」でやってたんですね。

BYOC席の様子を説明すると…と思ったらニュースになって動画もあるじゃないか…

これが雰囲気一番わかりやすいと思います。このニュース内の動画の17秒~あたりですね。しかも名古屋RTA運営の方々も映ってる!

このようにエリアの一角を使って配信していたので、このBYOC席でRTAが走られている時は、ただ観覧するっていうのはちょっとしにくかったかもですね。遠くからモニターを立ち見するしかなくて音も聞こえなかったので。

とまぁ、そのような雰囲気の中で、走者の方がコントローラーを握ってモニターに向かって真剣にゲームをやってるという…実にいい光景ですね。それを生で観られるのいいっすね。オフイベントの醍醐味。

到着した時間的に、ちょうどユーリルさんのドラクエ10が中盤にさしかかった頃でしたね。
そこから運営の方々、他の走者の方々にアッアッアッ…ってなりながら挨拶しつつ。
僕のようなRTAはかじる程度で、おまけでついてきただけのまさしくノービスにも名刺をいただいて嬉しい限りです。(だけどチキンすぎてフォローできてない人がいる

 

で、本番までまだ時間があるので、自由に使っていいテーブルと椅子があるエリアで最終リハーサル。Switchは本体がモニターになるから、どこでも練習できるってのがいいっすね。

当日までにディスコで練習してて、個人的にプレイ動画見ながら解説のシミュレーションも繰り返してたおかげかリハもまあまあうまくできたので、多分大丈夫っしょ!って感じに。

 

それでもまだ時間あったので、というかそもそもお互い初対面だったので、その流れで二人で自己紹介も兼ねて雑談しておったんですが…審神者同士が寄れば当然刀剣乱舞の語らいになりますよねえ!!!

いやー、久々に生身の人類と刀剣乱舞トークができた…!!!!本来の目的忘れるくらい楽しかった。

自分の身近にいるリアル知り合いで現役で刀剣乱舞やってる人だいぶ減っちゃったんですよね。だから話し合える審神者仲間もほとんどおらず…。当時自分に刀剣乱舞を布教してくれた審神者さんたちはほぼ引退状態なので…。

さとさんも刀剣乱舞に結構熱があるお方だったから、原作ネタもメディアミックスネタもいろいろ喋れてよかった~。

いやまさか4年前の京のかたな展の話と、そのコラボ展示の話で盛り上がれるとか思ってもみなかったから…嬉しいよぼかぁ…。刀剣乱舞の話をするのは健康に良い…。
(なお翌日、早口のキモオタオッサンの刀剣乱舞トークに長時間付き合わせてしまっていたことを深く反省した模様。コミュ障のくせにテンション上がるとすーぐ調子乗るんだから。はいすみません。)

ちなみに、コアな刀剣乱舞ファンの方は気付いたと思いますが、ワシら2人ともちゃんと刀剣乱舞アパレルグッズ着用してたからな!公式コラボ品だからな!作品愛!!!

 

と、そんなこんなしてたらサブステージの設営が完了し、アトランチスRTA関連でもお世話になったまんまるさんがマリオブラザースRTAで自己ベに近い凄いタイムをブチ出し、チェストさんのソニアドDXの時間。愛にあふれてて素敵。ソニックが終わったらいよいよ次だ!

もう出番が近いし、観覧席でプレイを見つつスタンバイしておくことに。

迫るEST。

そして明らかに口数が減るさくのがわ。

迫るEST。

そして頻繁にトイレに向かうさくのがわ。

数時間前、緊張する~って言ってた走者のさとさんに「だいじょぶっすよ~wwなんとかなりますってww」とか鯰尾みたいなこと抜かしてた解説の人がこのザマです。

 

と、直前にガチガチに緊張しとったんですが、席についてスタンバイしたら案外落ち着けまして。
不思議と、あの場に座ってライトに照らされて、モニターに自分の姿が映し出されたら意外と逆にテンション上がってきて、思いのほか楽しみー!って感じであの場に座っていられましたね。
あとは客席エリアから見てたのがご挨拶した走者の方々と運営の方々だけだったっていうのと、あとはこちからからはTwitchの放送画面が見えてないっていうのがあったからかも。僕らは同接数もコメントも把握できなかったんですよね。そのおかげで余計な緊張しなかったのかも。

 

で、あとは準備完了してからはアーカイブの通りって感じですね!お疲れ様でしたってね。

そのあとはカスタムロボを走られるぼんぼんさんとバトンタッチ。
そうそう、最初会場着いてノービスエリアに入ったあと、さとさんと二人してコミュ障拗らせてたタイミングで、進んで挨拶しに来てくださったのがぼんぼんさんだったんですね。そのあとも合間に少しお話させてもらえて、アア…ここにいることを許された…!って気分になれました。ありがとうございました(ここで言うな

そして、本番前にも声かけてくださって名刺もいただいたマリルイのりふさん、シャドバの獅遊神がるさんとお話しつつ、個人的にちょっと見たかったカスタムロボを見届け、時刻は深夜3時くらいだったかな。

出番も終わったし、時間的にさすがにちょっと体力と眠気がヤバかったので、皆さんに挨拶してさとさんと一緒に会場離脱。タイミング(とコミュ障)もあって全員の方と話せなかったのが残念でしたが…。
深夜で静まり返ってるセントレアを歩きながらプチ反省会とRTA関連の話をしつつお別れ。

ほぼ貸し切り状態の知多産業道と302号線を安全運転で帰って、風呂って寝ましたとさ。お疲れさまでした。

台本とかリハとかの準備期間から、いろんな方に視聴してもらいながら自分の好きな作品について解説ができた当日まで、楽しい期間を過ごせました。

改めまして皆様ありがとうございました。現地の空気っていいね!!

 

余談(長い)

はい。

そして、ここから超長い余談です。

イベントの話にかわり、刀剣乱舞の話です(長いので折りたたみます)。

 

 

予め前置きしておきますが、ここからの話は一人の刀剣乱舞ファンとしての考えです。刀剣乱舞ファンの代表をしている訳ではないです。
あくまで自分の感想と、自分の身の回りの感想を聞いて受けた印象の話であり、多数の意見を集約したものでもないです。ただの個人と身内の話と思っていただければ。

 

これ、Twitterや僕の振り返り配信でも話していましたが、この刀剣乱舞無双というゲーム、あまり知らない方からすると「あの刀剣ブーム起こしたゲームの無双ゲーがあるんだね。へー」っていう程度に思われるかもしれませんが、実は審神者にとっては非常に大きな存在なのです。

刀剣乱舞無双製品版が発売されたのは2022年2月17日。
一方、ブラウザ版刀剣乱舞ONLINEのサービスが始まったのが2015年1月14日。

アニメ2種類、コミック、ミュージカル、舞台、実写映画などなど、いろんなメディアミックスがある中、約7年越しでようやく家庭用ゲームという媒体の製品が登場したのです。

そりゃあもうね。とうとう来たかと。やっとサービス終了の概念から解き放たれたのかと。発表当時は騒がれたもんですよ。

 

ブラウザ版刀剣乱舞ONLINEは、自分が審神者になって顕現させた刀剣男士たちを束ねて出陣させるゲームでした。あくまでも自分は審神者目線。主にやることは編成と出陣命令を下すことだけ。

それに対し、無双では自分の手で刀剣男士を操作して遡行軍を倒すことができるようになったんです。
出陣して戦場に立てば我々プレイヤーは刀剣男士になって戦うことになるんですね。
自分の操作で刀剣男士たちがカッコよく動いてくれるのは画期的な事でした。
もっと言うと、原作のブラウザ版の戦闘は立ち絵がスライドしてくるだけだから、どういう戦い方をしているのかが分からなかったんです。やっとゲームという媒体で男士たちが動いて戦っている姿が見れたんですよ…!
このように、自分にとっては目線が変わったゲームです。それくらい大きい存在だったのです。

 

そして審神者以外の方もご存じとかと思いますが、刀剣乱舞はユーザーの間で想像と考察が非常に盛んで、二次創作も活発です(元々、原作公式からの供給が少ない作品ということもあったからね)。
なので、普段僕らが刀剣乱舞を語らう際に使うワードも、公式のものではなくメディアミックスのみで使われたネタだったり、そこから派生して自然と出来上がったネットミームだったり同人ネタなことが多いし、思わずポロっと出ちゃったりするのです。
台本の言葉選びが難しかったっていうのはこのためです。

別にRTAの解説でミーム・同人系のネタは使っちゃいけないっていう決まりはないけど、刀剣乱舞という作品においてはなるべく避けるべきだなと思い、いろいろ考えながら台本を作って当日も解説しました。結果としてスピードの速いRTAだから時間が足りなくてタイム短縮ポイントに重きを置いた解説になったんですけどね。

そこまで気にする必要ある?って思われるかもしれませんが…ここが刀剣乱舞という作品のデリケートなところで。
同じ「刀剣乱舞が好き」という人たちの中でも、自分みたいな「メディアミックスもある程度の同人ネタもみんな好き」っていう人もいれば、「原作とアニメは好きだけど2.5次元はダメ」「アニメ2種類あるうち、片方はいいけど片方がダメ」「この同人ネタがダメ」などなど、所謂“地雷”ですね。人によって好みや受け取り方が様々なのです。
そして、地雷があるのも当然なのです。楽しみ方は個人の自由だからみんな正解です。その受け取り方は尊重されるべきなのです。好きだからこそ許せないということもあるはずですから。

言ってしまえば刀剣乱舞無双も、単純にゲームが出て嬉しい、遊んでて楽しい、推しが登場して嬉しいという人もいれば、推しが出ていなくて悔しい思いをしたり、刀剣乱舞の設定としておかしくね?って感じたり、刀剣男士たちの会話を聞いて「思ってたんと違う…」ってなった人もいるでしょう。(説明がややこしくなるので詳しくは書きませんが、審神者は皆それぞれの“本丸”があるのでね。)いろんな想いがあって、それはすべて正解です。

だからこそ、たった10分前後の出番でしたが、台本を作るときもすごく言葉を選んだし、悩みました。ゲーム中の解説だけでなく、始めの挨拶から最後まで、すべてです。なるべく多くの人が楽しくストレスなく聞けるように…と、配慮したつもりです。
自分のチャンネルの放送でやる分には何も気にしないのですが、余所様にお邪魔して多くの人に見ていただけている以上、面白おかしくふざけて茶化すようなことはせず、話題はなるべく原作に沿い、無双の範囲内に収めて、公式外のネタは最小限にして真面目にやりたいな、と。
(ちなみに本番で長谷部と光忠を「器物破損つながりですねw」って言ってしまったけど、公式外の某所でそれにまつわるタグが既に存在しているので、軽く冗談を言ってるようで、結構ギリギリを攻めてたんです。実は。)

 

そして、恐らく刀剣乱舞の熱心なファン層と、ゲームのスピードランに挑戦・視聴する層ってほとんど重なってないと思うんですよ。

きっと、刀剣乱舞を知らなくて、スピードを突き詰めるRTAを見たい・挑戦したい層にとっては攻略ポイントだけ説明して、合間に面白おかしくミームネタを突っ込んで…みたいな解説でいいと思うんです。
ですが、刀剣乱舞ONLINEや刀剣乱舞無双が好きな層が見るとなった時に、その解説でいいのか?っていう。むしろその層の方にRTAを見ていただきたいという思いもあるので。

勝手な心配なんですが、RTAというスタイルに触れたことがない刀剣乱舞ファンの方からすると、タイムを競う遊びのために刀剣乱舞というコンテンツが消費されている、という印象を持たれないかと不安で…。まあ杞憂だとは思うんですけど…。
RTAって、ゲーム側がいろんな要素を用意してくれてるけど、それをすっ飛ばしてタイムだけを追ってクリアしてるわけだから、馴染みのない人からすると「なんでこの作品の良いところを飛ばして急いでクリアしちゃうの?」って感じる人は一定数いると思うんですよ。ぶっちゃけ、自分も最初にRTAというものに触れた時はこういう感想を抱いたからです。今でこそそういう遊び方もあるっていう理解ができてますけどね。

それに、刀剣乱舞無双体験版をただの無料で割と簡単にできる作品、ただイケメンが出てくる作品、はいタイマースタート!はいストップ!はい良いタイム出た!はい終わり!!っていう作品、っていうのだけで終わらせてしまうのは非常に勿体ないと思ってるんですよ。
だからこそ、我々はこの作品が好きだということをアピール…っていうと嫌な言い方だけど、楽しい作品だから好きの延長でやっていて、実際に楽しいということを見せたかったんです。
このRTAを通して刀剣乱舞が好きな人が増えて欲しいと思っているのは走者のさとさんと共通意見でしたからね。

一応解説する以上は自分もRTAの練習をしていて(まだ9分台だけど)、いずれしっかりと記録も狙いたいと思っています。
せっかく自分が大好きな刀剣乱舞作品なんだから、多くの人に披露する場でこのゲームのRTAに向き合うときはそういう意識を持つようにしようと思った次第です。

扱い方を間違えてしまうと、刀剣乱舞界隈とRTA界隈の双方で印象の悪化につながりかねないのでね…。

 

 

RTAは自分の体力と時間と魂をかけて反復練習して、何百回も何千回も、なんなら何万回にもわたるリセットを重ねた結果、生み出されるすごいゲームプレーであり、競技性もあって、そこから走者・視聴者たちの人の繋がりも生まれる楽しいものであること。

刀剣乱舞は多くのファンが多くの楽しみ方をしていて、キャラクターがいろんな人に深く愛され、更にゲームの枠を超えて博物館や地域とのコラボ・刀剣の展示も盛り上がっていて、様々な人の想いが詰まっている尊い作品であること。

まだまだこのRTA知名度は低いかもしれませんが、この両方が尊重されながら盛り上がってくれるといいなぁと思うばかりです。

 

ここまで書いておいて心配になったのでアレですが、刀剣乱舞の原作知らん人間が気安く無双すんな!RTAすんな!見るな!って言ってるわけでは決してありません。
逆もしかり。
刀剣乱舞民もゲームやってるんだからRTAというプレイスタイルの存在くらい知っとけ!認めろ!っていうことを言ってるわけでもありません。
これははっきりと言っておきます。
追記冒頭部分で書いたように、“いち刀剣乱舞好きとして、自分はこう考えている”っていう個人の感想です。
ゲームの楽しみ方は人それぞれだし、取っ掛かりの理由はなんでもいいんですよ。なにより刀剣乱舞に触れてくれる人が増えるのは嬉しいことですからね。

繰り返しになりますが、根っこにあるのは「刀剣乱舞を知らない方には刀剣乱舞に興味を、RTAというプレイスタイルを見たことがない方にはRTAに興味を持っていただきたい」という願望です。

 

長々と戯言を書いてしまって、逆に敷居が高くなってしまったように感じられる方もいるかもしれませんが…むしろ逆に気軽に作品に触れてね!ってことを言いたいんだからね!!ただ、それぞれの住人への最低限の理解と配慮があるとみんな幸せだよね!って話!!
ブラウザゲームも無双の体験版も無料でできますので、ぜひ試しに触れていただけたらなと思います。
審神者だけど最近本丸に帰ってないという方も、久々に男士たちに会ってあげてはいかがでしょうか。

こんな感じで、RTA文化よりも刀剣乱舞にどっぷり浸かってる側の人間としての考えと心構えの話でした。

 

……せっかく名古屋っていう冠がついてるんだし、RTAで出番がないとはいえ、名古屋市内にある徳川美術館が鯰尾藤四郎と本作長義(山姥切長義)を所有してて、時々展示されていることを解説にはさみたかったなァ…(残心)

 

さ、兼定の槍の新刀剣男士も来たし、連隊戦周回すっぞぉ~