さくチラうら

さくさんのチラシのうら

腐界に眠る王女のアバドーンがめっちゃ怖くて面白くて感情が忙しかった件

通称ホモドーンこと、サークルさくらぷりんさんの腐界に眠る王女のアバドーンをプレイして、現在CG回収しながら合計10周ほどクリアしました。非常に楽しめているので超絶今更ながら可能な限りネタバレを避け、感想メインの紹介とレビューのようなものでも書こうと思います。

f:id:saku_tn:20200524182248p:plain
f:id:saku_tn:20200524182233p:plain
タイトル画面がすでに怖い

実は結構前に購入はしていたんですけど積んでたんですよね。
なぜかって?
そりゃあ怖いからさ(小声)

あ、このゲームは18歳未満の人はプレイしてはいけないゲームだから、よいこのみんなはこの記事の続きを読んだりリンクをクリックしてはだめだぞ。エロ、ホラー系、ゾンビ系グロ表現、虫、出血表現がダメな人も一応気を付けてね。

 

 

 

 ・サークルさん公式サイト 

www.sakuraprin.com

・DLsiteの作品ページ 

www.dlsite.com

(2020/8/16現在、50パーセントオフやん!こんな記事読んでないでとっとと買って!みんなホモドーンやろう!!)


ゲームについてはこの辺をチェックしていただければ。体験版もあるぞ。
すんげーざっくり説明すると、男女6人が主人公の父親に呼ばれたから古びた大きな館に来たはいいけど、父親おらんし怪奇現象が起こって脱出できなくなってしまった!しかも恐ろしい化け物いるしスプラッターなことも起きてるしどうしよう!メンバーも分断されちゃった!みんな恐怖!死ぬかもしれん!ってことで、震えながら何が起こるかわからない屋敷の中を探索し、その怪奇現象や名状しがたい化け物から逃げ延び脱出する手がかりを探っていく、ドット絵で描かれたレトロ風RPGです。

分かる人はわかると思いますが、ファミコンの名作“スウィートホーム”をオマージュしたホラーエロゲですね。自分はスウィートホーム大好きなんで、そこが購入の決め手だったりしてます。
スウィートホームについてよく知らない人は、Wikipediaにゲームシステムとかがわかりやすく簡潔にまとめてあるから読んでみて。名作だから!ネットのプレイ動画とかも見てみて!

このゲームは親が持っていて小さいころにプレイしてたんですけど、雰囲気、BGM、グラフィック、すべてが怖くて夜トイレ行けなくなったくらいですからね!まじで!
でも怖い以上に面白いからやりたくなってしまう。でも怖い!だから学校が休みの日の明るい時間にやってたのが懐かしいね。

と、前置きが長くなってしまいましたが、アバドーンの話。いくつかの観点に分けてこのゲームの魅力を書いていきます。

まずゲームシステム的なところから。オリジナリティがいっぱいあってスウィートホームとは似て非なる新しいゲームだよ!
公式サイトの説明書や「System」のところに載っている通りですが、ざっくり説明しておきますね。(ってこの説明書、(ヘッダーの「SP」→「取扱説明書」をクリック)今やほぼ消えた紙の説明書っぽくて実に味があるんだぁ…!そして名前ェ…!)

パーティーは主人公入れて3人1組。なので、ステータスが異なりそれぞれの固有アイテムを持っている5人のキャラクターの中から2人を選んで館を探索することになります。
このメンバー選びで結構難易度が変わるんだよなー。好みのキャラを選ぶか、クリアに徹するメンバーにするか迷いどころ。自分は初見プレイの時にみあ・りかなを選んで苦労したもんだ…。特にみあは意外とくすりばこ使わなかった上に、苦手属性多くてはっきょうしやすいのがなぁ…。
女の子に囲まれたいからといって自分に素直になりすぎると苦労するぞ!!その苦労もまた楽しいんだけど。
そして、これはRPGなのですが、大きな屋敷に閉じ込められているので当然武器・防具屋も道具屋も宿屋もありません。屋敷の中に落ちているものだけでやりくりします。
すなわち回復道具も限られてきます。セーブポイントで回復もできますが、これも回数が限られています(一応レベルアップで全快するんですが、狙ってやるには慣れが必要ですかね)。

あ、回復回復言ってますが、HPの数値が決められているわけではなく“きょうふち”というゲージがあり、苦手属性の敵との遭遇や敵の攻撃によってそれが徐々に上昇(あとは特定のイベントでも)。8割くらいのところまで来ると“はっきょう”状態になり、戦闘時に火事場のクソ力的な感じの高ダメージのクリティカルを出したり、とんでもない攻撃を繰り出して一撃で敵を倒したりします。

f:id:saku_tn:20200627175037p:plain

キャラクターの顔グラも表情豊か(いろんな意味で)

で、きょうふちゲージの下のハートマークがいわば残機といった感じ。戦闘中にきょうふちがマックスになってしまうと気絶。ハートが残っていれば戦闘後に意識を取り戻します。ハートがなくなってしまうと死亡してしまいます。
なので、上のスクショではみあがハート残り2つでまだセーフ…といいたいところだけど、ハートが残り一つの状態になると“じぼうじき”状態になってしまうのです。
こうなると状態異常にはならないのですが、文字通り自暴自棄になってしまって、「もうどうでもいい自分はどうせ死ぬんだ」的なネガティブな発言ばかりするようになったり、パーティーから離脱するなど特定のイベントが起きたり、逆に普通だったら起きるイベントも起きなくなったりします(この辺の作りこみのすごさは後述)。

勿論、プレイヤーキャラたちは人間なので死んだらそれっきりです。復活なんてできません。世界樹の葉フェニックスの尾もありません。敵にやられて死亡するだけじゃなくて探索中にとった行動の結果で仲間が死亡することがあります。この緊張感!!
あ、死んだはずなのに死にきれなくて亡霊になって顔グチャグチャになって主人公たちの前に現れることはあったな。ワハハ。

こうやって、極限状態の登場人物たちが怯えて狂っていってしまう様子がまたこちらの恐怖感を煽ってくるんですよねぇ。この描写が非常によくできていて、若干漏らしながらプレイしてますよ、ええ。

そして、持ち歩けるアイテムは武器含めて3つまで。
武器持って、回復持って、探索に必要そうなアイテム持って…ってやってるとすぐに道具欄がいっぱいに。
落ちてるアイテムも拾えない…。でも回復アイテムを預けておいたら不安…。かといってこのアイテムがないと先に進めなさそう…。っていうところが非常に悩ましい。屋敷の中の恐怖感と戦いながら、道具のやりくりを強いられるのが難しくも楽しいです。

あと、恐怖要素といえばハイドアンドシークですね。
屋敷を探索していく中、大変おぞましい敵が主人公の前に現れ、追いかけてきます。それをマップ上で鬼ごっこをしつつ逃げて、柱とかテーブルとかの身を隠せる場所を探してやりすごすことになります。
この時、マップのカラーリングやウィンドウフレームや文字が真っ赤になって視界も狭くなるのがBGMと相まってものすごーーーくビビります。これが慣れるまで非常ーーーに心臓に悪い。マップをただ先に進むだけではなく、引き返して逃げ延びないといけないというのが物凄く最悪なアクセントになってます(ほめてる)
それにマップオブジェクトに判定があるものが多いから、焦って移動すると引っかかったりしちゃうから慣れないと結構難しい。
まぁ、つかまったら一発アウトっていうわけじゃなくて通常のエンカウントのように遭遇時のきょうふちダメージ、相手にターンが回れば攻撃してくる、という感じなだけなのでもう一度逃げればいいだけなんですがね。
ただし…殺されてしまうと…

次に視覚的な点。
やっぱり8bit風のドットで描かれてるっていうのがいいですね。 細部が表現されない分、非常に想像力を掻き立てられる恐怖感を味わえます。しかもその荒いドットでも何が描かれているのかがわかる丁寧さもすごい。

f:id:saku_tn:20200627182411p:plain

配色の妙もあり、荒れた部屋とぶちまけられている血もまた怖いのだ。

例えば、洞窟の中で見つけた赤い色の塊、その上にちょこちょこ動く黄色い線。そのドットで描かれたオブジェクトを調べるとテキストが表示されて、これが何かしらの生き物の血と肉片に湧いた蛆虫っていうのがわかり、脳内で勝手にその様子を思い浮かべてしまう。それに恐怖するキャラクター達を見て一緒に怖くなる…このおかげで直接的にグロくなりすぎない怖さを味わうことができるんですよね。更に、こうやって怖さを引き立てつつ、逆に最新のグラフィックのリアルで生々しいのが苦手な人に対するフィルターにもなっています。
また、恐怖要素だけじゃなく、落ちている武器やアイテムのドット絵を見て、これはどんなアイテムなんだろう?どんな形をしてるんだろう?どうやって戦うんだろう?といった想像をするのもワクワクしちゃう。これこそがレトロ感の演出だけにとどまらないドット絵の持つ力だよね。
あ、でも敵キャラはそれなりにグロいけどね!戦闘画面ではインパクトの強い敵がウネウネ、グニョグニョ動くよ!
特にラストエリアのマップ、ラスボスのグラフィックの禍々しさは必見です。ものすごい描き込まれています。最高に絶望的で芸術的なほど醜悪です。すごかった。

そして、公式ページでも売りにしていますが、イベントCGは高解像度のフルカラーイラストとファミコン風の8bitのドット絵の切り替えができます!全部(多分)のイベントにフルカラー版CGとドット版CG、両方とも用意されてるってこったあ!!
よくもまあ…こんなにも…手間のかかることを…してくださって…(感涙)

フルカラーモードでCGが出るイベントを起こした場合、テキストもツクールXPのデフォの漢字も使われるフォントになって、最近のゲームみたいな感じになります。もちろん、イベントさえ起こして(CGを見て)しまえば、ギャラリーモードでフルカラーも8bitも両方のCG鑑賞とシーン再生ができます。
ゲーム攻略中はお好きな方でプレイして、あとでギャラリーモードで切り替えてじっくり鑑賞したり、周回するごとに切り替えたりっていう遊びもいいですね。
ちなみに、自分は初プレイの時はフルカラー版にしました。
せっかくならゲーム本編の雰囲気に合わせて8bit版にしようかとも思ったんですが、この8bit風で描かれたゲームをやっていて、いきなり美麗なフルカラーCGがドン!って出てくるインパクトを味わうっていうのもなかなか楽しかったですよ。

そうそう、バージョンアップもされていたようで、CGの枚数が半端ないです。170枚以上って!!確か1周プレイしただけだと10パーセントかそこらしか埋まらなかったからね!
ゲームシステム的にもインターフェース的にも探索的にもストレスが少なく周回する意欲が出てくる作りなので、このCG回収作業もビクビクしながら楽しく進めていけます。ただ、全回収は気が遠くなるね!!

 

それはそうと…

 

 

ドット絵のエロCGってさ…

 

 

 

いいよな。

 

はい。

 

次に感じた大きな魅力は、ホラー作品としてのプレイヤーに恐怖を与える作りの丁寧さです。
(自分は基本的にホラーゲーム苦手で、あんまりその系統のゲームをやったことない上での感想ということをご了承ください。)

なんといいますか、シンプルに怖いです。
古びた屋敷。散乱する骨や血肉。恐怖感を煽るBGM。突然起こる怪奇現象。襲ってくるグロテスクな異形のモノたち。
しかもそれがRPGということで、よくあるホラーアクションゲームとはまた違った味わいがあります。アクションの操作のウデは問われず、脳みそ使って先に進むだけですからね。
ホラーゲームでアクション部分が難しくて先に進めるまで何度も繰り返した結果、怖さよりも難しさとめんどくささが勝って、最終的に嫌になってしまったことがあったから…。
そう考えるとやっぱりホラーとRPGって相性いい。そしてバイオハザードの元にもなったと言われるスウィートホームは神。

何が起こるかわからない、何が襲ってくるのか分からない恐怖。
ゲーム性として高めの難易度で仲間や道具が消耗していく恐怖。
こうやってプレイヤーを「いつ出てくるか、この先でどうかなってしまうのではないか」という気持ちにさせて精神力にチクチクとダメージを与えてきて、それが最初から最後まで続きます。

それと、テキストも秀逸。
RPGという文字情報が中心になるゲームジャンルだし、ドット絵で描かれているからグラフィックで説明・描写が追い付かない中で、テキストが良い仕事するんですよ。

f:id:saku_tn:20200724225959p:plain

相当えげつないことしてますよこれ(ドン引き)

モノの描写が的確で、恐怖と狂気の表現が絶妙というか。センスがあるってこういうことかと。
キャラクターのセリフ回しと会話も個性が出てるのにしつこくなくて軽快だし、イベントテキストや戦闘テキストも冗長にならず説明不足にもならず、しっかりこちらに読ませてくる文章です。ほぼ全て平仮名なのですが、読みやすい文章です。

f:id:saku_tn:20200812233402p:plain

アイテムの説明が「不気味な表紙の古い本」で終わらないところがミソ。

個人的に好きなのは拾ったアイテムを“しらべる”ことができて、一個一個に説明が用意されてるところですね。主人公であり語り部の焔によるどういうアイテムかという説明と、焔本人が受けたアイテムに対する印象まで説明されているのでゲームの中への没入感がマシマシになります。

…さっき、グロくなりすぎない怖さって言いましたけど、思わずウエエッってなるテキストがでてくるシーンもあるっちゃありますよ。まぁそれは君の目で確かめてね♡

そうそう、自分はよく知らないんですが、クトゥルフ神話要素もふんだんにあるようです。クトゥルフ系のTRPGとか好きな方にも受けるのでは?
自分が知ってるのは邪聖剣ネクロマンサーニャル子さんくらいだからなぁ。いあいあ。(大幅な偏り)
そういえば…yogsothoth.txtは許さねーぞ。おい。聞いてるか作者。最大級にビビったぞ。本気でケツが横に割れるレベルでビビったかんな。ふざけんな。

また、腐界に眠る王女のアバドーンにおける恐怖感を煽ってくる要素の一つがキャラクターの魅力。
キャラクターの魅力っていうと楽しさの方に繋がるはずなんだけど…キャラクターを攻略するゲームでありホラーゲームだからね。この仲間たちがいるから(生き残っていればだけど)一人だけで冒険をする心細さはないのですが、逆に行動を共にするメンバーと、行動を共にできなくなったメンバーがいるせいで、余計気が抜けないというか。

後述しますが、館の中で起きるイベントは、こちらをビックリさせるためのものではなく、キャラクターの個性が見える楽しいものもあるんですよ。ほのぼの系CGとか、会話で選択肢選ぶやつみたいな小さいやつ。その反応を見て未亜は癒しだなぁ~とか、八千花はいちいち手厳しいけどカワイイとこあるなーとか、里奏は相変わらず何考えてるかわかんねーけど不意にデレて面白いなーとか、恐怖の館の中での清涼剤として楽しめるようになってます。

…楽しめるんだけど、こうやってキャラクターに愛着が湧いた頃、その愛着が湧いたキャラクター達が凄惨な目に遭って恐怖して狂っていくことの怖さと恐ろしさたるやね。モブやぽっと出の名前付きNPCがやられるのとは訳が違います。

そうなんです。
仲間がいるが故の怖さです。
仲間の誰にも死んで欲しくないがための怖さ、仲間と特別な関係になったからこその怖さ。
仲間を失ってしまったことによる怖さ、仲間が狂ってしまったことによる怖さ。

そして、このゲームは主人公以外のキャラ同士もくっつくことがあります。男同士、女同士でもくっつきます。いちゃこらするだけでなく、いがみ合ったりします。血なまぐさいことも起きます。凌辱もしてしまいます。NTRもあります、これも男女問わず。
プレイヤーだけでなく、キャラクター達も感情が大忙しなのです。

BL要素もあることから冗談でホモドーンホモドーン言われてるし自分も言ってしまっていますが、単純に無条件に男同士でべたべたするわけではないですよ。この気が狂ってしまいそうな極限状態で仲間と手を取り合い、誰かを大切にしたいと想うことと、逆に自暴自棄になって自分の意志の赴くままに誰かをめちゃくちゃにしてやりたいという感情には男性も女性も関係ないってことですね。
ホラーでよくある「一番怖いのは幽霊や化け物ではなく人間」というやつ。描きようによっては陳腐な要素になるんですが、このゲームはまさしくそれを良い方向に体現しているなーと。人間であるキャラクターたちが怖いものに立ち向かって、恐怖にのまれるのか、恐怖を乗り越えられるか…。その果てを見ることができます。

正直、この作品の存在を知った時にエロ要素、ましてやBL要素があるとかナンセンスだろとか思ってました。けど、18禁のおかげで全年齢向けゲームでは表現できないものがたくさん詰まっているということを実感しました。


と、未プレイの方が置いてけぼりになりそうなのでこの辺で。

そうそう、先ほどの視覚的要素のところで書き忘れてしまいましたが、仲間が死亡した時のグラフィックもなかなかショッキングです。イラストのクオリティの高さと、さっきまで一緒にいた仲間が死んでしまった無念さと心細さが結構精神的にきます。

それと死亡原因にもよりますが、マップ上に血まみれになって倒れてる仲間がオブジェクトとして残ります。死体を調べることで持っていた道具を取り出せたりします。…うん。スウィートホームと同じですね。

先にもちょろっと書いたけど、BGMも非常に良いです。怖い雰囲気を作り上げてくれてます。
ほんっっと、このゲームのBGMはどれもこれも印象に残りますね。いやこれ、マジで印象に残るというより耳にこびりついてくるんですよ。褒め言葉ですよ。
PCを落とし、部屋を静かにして電気を消して目を閉じるとゲームのグラフィックが浮かび、BGMが流れてくるくらい。重症。
ゲームに夢中になって夜更かし、しかも脳内で音楽流れて寝付けずに寝不足で大変だったぜェ…。
個人的に地下の暗いところとかで流れるボボボボボポポポポポポポって曲、最初聞いた時からずーっとすごく苦手(伝われ)

 

そして…このゲームをプレイしてて一番感動したところ。

それはゲームとしての“作りこみ”!

まず、何が一番びっくりしたかって、先述の通りRPGツクールXPで作られてるんですよこれ。拡張性があるのは知ってるけど、ここまでのものが作れるとは…
まぁ自分もいくつかツクールは所持してるもののそんなに使いこなせてないからアレですが…でも触ったことある方はわかると思いますが、もはや謎の技術ですよ。何をどういじくったらあんなシステムのゲームが作れるのか意味が分からないくらいです。

それとゲームバランス。
初見時では結構高めな難易度。だけど救済措置もあってクリアできないことはない。周回時にはストレス少なくサクサクイベント回収できる。もっと慣れてくると低レベルクリアやスピードクリアも狙って何度も遊べる。この辺のゲームバランスが最高なんですよね。

で、なによりもスゴイと思ったのが小さなイベントの豊富さ!!
これをネタバレしないように説明するのが難しいから実際にプレイしてもらって感じてほしいんですが、とにかく細かいイベントが多い!!すごく多い!!テキスト量も半端ない!!!!!
ホラーゲームとしてのビックリイベントも、キャラゲーとしてのキャラクターの個性が見えるイベントも!!

自分があらかたプレイし終えたと思ったところで、やり込んでいる方のプレイ動画やブログ記事を見てこんなことが起きるのか!?と驚いたものです。

いやー、この面白さが一番伝えたい要素でもあるんだけど、これをあんまり書きすぎるとネタバレになってしまうからね…君の目で確かめてくれ!!!ホモドーンをやろう!!!!!

具体的に例を挙げると「○○をしておいて□□と△△を××すると**のイベントが起きる」的な感じ。いまだに新しい発見があります。いまだにビビらせてくれます。そこが凄いんですよね。
例えば、後戻りができないシーンで必要なアイテムを持つ仲間をわざと死亡させたり、相当無理して意図的に狙わないと作り出せない状況、つまり詰みの状態を作って、他のツクールゲーだったら進行不能になってしまうような意地悪をしても専用のミニイベント・ゲームオーバーイベントが起きたりするんですよ。怖い物見たさでいろいろ試すと面白い(怖い)。
マルチエンディングもすごい量です。バッドエンディングもこちらを絶望させるだけでなく、ストーリーの理解につながるようなすごく上手な作りです。
いわずもがなストーリー、シナリオも最高です。同人レベルとは考えられないほどです。
伏線を張る、伏線を回収する、後々になってアレが伏線だったのかと思い出させる、伏線どうしが重なって推理できる。伏線を残して考察の余地が生まれる。このバランスも絶妙でした。

もっと細かい要素でいうと…真っ暗で明かりが必要になる場所が多くあるんですが、明かりを点けずにマップを歩いて敵とエンカウントすると、背景グラフィックが表示されないとかね!こういう細かいこだわりめっちゃすき。

ゲームとしての作りの緻密さから、作者の方の作品に対する熱心さと愛がものすごく強く感じられます。こういうゲームはプレイしていてとても気持ちがいいですね。たまにさくらぷりんさんのTwitterを覗くんですが、いまだにアバドーン関連のイラストを描いて投稿してくださっています。
本当に、生みの親に恵まれたいい作品なんだなあって。

あ、今まで触れてこなかったけど最後にエロ要素について。
まぁノーマルなものもあればマニアックなものまで、NLからGLもBLも。ホントに様々なのでそこは好みかなーと。その辺はサンプルCGで判断してね。あ、BLモードのエロシーンに関しては自分はその趣向がなくて判断できないのでノーコメントで。むしろBL好き姉貴様(と兄貴様)方に感想ききたいね。
そこそこの時間をかけてゲームを攻略して特定のイベントを起こさないとエロシーンは見られないので、ゲームはどうでもいいからエロシーンだけ見たいという人にはおすすめできません。あくまでもゲームの中の延長の要素だからね。
ただ、ノーマルなシーンだけでもイラストのクオリティ高いしテキストいいし、ノンケ男性的には十分実用性はあると思うぞ。

以上、レビューとか紹介とか言いつつ、ただのアバドーン大好きおじさんの長話でした!!!!

自分がこの作品をプレイし始めたのが確か5月下旬くらい。6月にはクリアしててキャラクターを変えたりしてゲームを楽しみながら、CG回収やイベント回収をしつつ、「よし、これ面白いから感想をブログで書こう!」と意気込んだのが同月中旬。
最終的にこの駄文をひり出すのに2か月かかりました。遅筆ってレベルじゃねーぞ

未クリアの方がうっかり見てしまってもネタバレにならないようなレビューを、かつクリアした方には理解していただけるような感想を、そして作品を知らなかった人には興味を持ってもらえるような紹介を…って考えてたら何を書こうか迷っちゃってね。
書きたいことがありすぎてなぁ。これでも大分削った方なんだ…ヘタクソな文章ですが、少しでも魅力伝わっていれば幸いです。

まぁ一言で言うと、怖くてやりごたえあるからプレイしてみて!ってこったあ!
なるべく攻略サイトとかを頼らずに、恐怖して困って絶望してもらいたい!初見プレイできるのは一度だけだからね!

ホモドーン、オモロイドーン!それだけだ!

 

以下余談。

Twitterでホモドーンこえーでもおもしれーって書きまくってたら買ってくれたフォロワーさんがいて、いろいろとアドバイスを求められたので、自分なりの攻略メモみたいなのも別記事で書こうかなーと考えてます。
自分も結構困ること多かったしね。ホラー好きだけどゲーム苦手、イラスト好きだけどゲーム苦手って人向けの手助けになればと!

※2020/10/11追記 書き申した。

saku-tn.hatenablog.com

 

余談その2。

DLsite見た方はわかると思いますが、関連商品にハーレムドーン -中に!中に!-という作品があります。

www.dlsite.com

こちら、ゲーム本編に含まれてる焔君が“女キャラ3人にモテモテになる女ハーレムルート”と、“男キャラ2人にモテモテになる男ハーレムルート”があるんですが、そのシーンのCG+おまけCG集ですね。画像データだからゲーム本編買ってなくても楽しめるぞ。

で、このCG集のおまけにゲーム本編のセーブデータが3つ付いてて、すぐ女ハーレムエンドを迎えられるデータ、すぐ男ハーレムエンドを迎えられるデータ、そして全員レベル5からスタート&アイテムボックスに回復アイテムがいくつか入っていて、それなりに楽になるデータがあります。難易度が高いと感じた人はこれ買ってプレイしてみるのもありかもしれないです。超お買い得な100円だし!
(2020/8/16現在、セールで55円とかいう駄菓子レベルの破格だからとりあえず買っとけ!!!!!!)

あ、ハーレムルートのセーブデータで遊ぶとエンディングネタバレしてしまうから、一度クリアしてからにしようね!

 

いちばんどうでもいい余談その3。

冗談で書いて、作者様に捕捉されてリツイートされて微妙に伸びたツイート