さくチラうら

さくさんのチラシのうら

Bad Ass Templeの開眼とMOROHAの話

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2019年の冬、サンシャインサカエでヒプマイコラボしてくれてた時の。なつかしや。観覧車乗ったなァ。

ヒプノシスマイク 2nd D.R.Bでしたね!!!

spice.eplus.jp


自分はライブを観てませんが、すごかったとの話をよく聞くから映像化されたらぜひ観てみたいですね。

ヒプマイのユニットはみんなすきだけど、やっぱり愛知県民のヒプマイおじさんっていうこともあってナゴヤディビジョン気になっちゃうよね!!

ってことでCD買いました。フルでも聴きました。
聴き終わった後、あ゛あ゛あ゛~~~~って声が出た。
聴いている最中は一言も発せなかった。

一言で言い表せないすごい曲でした。
1曲目のBad Ass Temple Funky Soundsは所謂自己紹介や3人の表向きのことをガンガン出していってたのに対して、今回の開眼はキャラクター達の内面に秘めていてあふれているものが出てる感があって非常に良きですね。あとナゴヤディビジョンの名前を連呼してくれてるのもうれしい。
改めて、この3人の強さとやさしさがバリバリに伝わってきましたね。

あ、あと麻天狼のTOMOSHIBIもディビジョンバトル曲のLight & Shadowも半端なかったですね。DRB決勝戦ですか?ヒプノシスマイク最終決戦ですか?っていうレベルでしたね…!

本当は3曲全部についてめっちゃ語りたいところなんだけど、そっちまで書いてると長くなりすぎるのでまたの機会に…。

そう、今回嬉しかったのは、この開眼の作詞がMOROHAのアフロ氏であること!!!!

正直、最初PVを見た時は作詞作曲をまったく気にしてなかったんだけどね(曲自体が凄すぎて気にする余裕がなかった)、あとで情報見た時に納得しましたね。

暗闇だったら瞼開く必要ないし→もう目を潰してしまえば涙は止まるか→2つの目じゃ抱えきれないものを預かる→でも目は開けて見ろ→3人で6つになる目で一緒に見つめよう。この流れが実にMOROHAだなーと。
後半も歌詞にMOROHA節が効いてくるんだろうなァ…って思ってフル版聞いてみたら空却くんの歌い方がおもっくそアフロでびっくりした!!!よく歌ったよあれ…!!

多くの人はアフロって?MOROHAって?ってなってると思います。 珍しく自分がもともと知っていた人の作詞なので、ぜひ知っていただければとね!!!

 

自分がMOROHAの存在を知ったのは5年くらい前のこと。
当時転職前で、仕事場に6時半入りしないといけなかったので、早朝の半分寝てる頭で仕事いきたくねーなーと思いながらFMラジオを聴きながら車を運転してたんです。まぁ聴きながらというより流してるだけでほとんど頭には入ってきてなかったんですが。

すると、どこか温かみのあるような、どこかメランコリックなギターの音。すごく感情の詰まってる歌。というかもはや語り。いや叫びがラジオから聞こえてきました。ぼんやりしてた頭も目覚めるような。それがMOROHAのtomorrowでした。

FMラジオから流れてきて気に入った曲があっても、どのアーティストのどんな曲だったかっていうのは調べたことなんてなかったんですけど、今回ばかりは気になって駐車場でじっくり調べてしまいました。
その日の仕事中もやけにtomorrowのことが気になってたのをよく覚えています。
PVを見ると更に破壊力が増しますね。もはやドラマみたいだよね。(PVに出てるのが東出昌大さんっていうのが今となってはなんとも言えないし、逆になんかアクセントになってる感さえあるね…)。

あとMOROHA知らない方に聞いてみてもらいたいのは自分が好きな上京タワーや三文銭あたりかな。アフロさんの音楽にかける想いなんかが伝わってきますね。


自分が最初に聞いた感想としては「すごい」でした。小学生並みの感想。

まず歌い方ですよね。痛いほど感情を込めてて。耳を通り越して体通り越して心に直接鳴らされてるような。三文銭のPVのライブシーンとかやばいよね。
あと、ラジオで聞いてて思ったのが、滑舌が良くてはっきり喋るから歌詞見なくても何言ってるかほぼ全部聞き取れる。
初めて聞いたtomorrowも眠気に襲われながら、運転しながらラジオで聞いてもしっかり聞き取れましたから。そんでストーリーもなんとなく頭に残る。だからこそより強く印象に残るんだろうね。

そして歌詞。
感情のぶつけかたも、力強いんだけど力ずくじゃない。
闇雲に言葉として吐き出してぶつけるわけじゃなく、ものすごく感情的と思いきや妙に理論的っていうか理にかなってる感じなんですよ。
こういうことがあった、自分はこう思った、でもそれじゃあだめだ、だからこれからこういう気持ちでいよう、こういう矜持は捨てないようにしよう。

こんな風に描写してくれるおかげで、手放しに元気づけたり励ましたり肯定してくれる歌とは一線を画すような雰囲気を醸し出しているような気がします。
開眼でいうと、辛くて目を潰してしまいたいくらい涙が流れる十四に「辛かったら泣いていい、目も開かなくていい」とは言わず「目を開けて見ろ!」と厳しいことを言う。でも「共に見つめよう」と寄り添ってくれるあたりもまさしくそれなのでは、と思ったり。

とにかく歌詞が深くて、ひとことひとことがの重みがすごいね。こんな言い方すると逆に浅く聞こえるけどさ!

MOROHAの歌詞とメロディは、人間の心のなかで光が当たらない暗い部分というか、あまり目を向けたくない部分にスポットライトを当てて、正面から向き合わせられるような歌詞が多いんですよ。

 

どのツラ下げてどこへ向かうの?結果的には嘘つきじゃねえの?(tomorrow)

休まんウサギがザラにいる 亀の俺 眠っててどうなる(上京タワー)

言い訳は優しく肩を叩くが その先の面倒は一切見ちゃくれない(三文銭)

 

そうなんだ、刺さるんだ。とにかく心にグッサグサ刺さる。痛いくらいに。
アフロ氏が自分に言い聞かせてる言葉(だと思う)なんだけど、他人事に思えない。実に耳が痛い。
これ、音楽好きのひとたちの間でよく言われてるらしいことなんだけど、「MOROHAはすごいと思うんだけど歌が刺さりすぎるから聞けない、好きになれない」っていうのがあるみたいです。言い得て妙。

これ個人的に思ってることなんですけど、MOROHAの歌詞が刺さる人には2種類あると思ってまして…。
ひとつはとても理不尽なほど辛くて苦しい状況で、ぶっ倒れそうになってても必死に頑張ってるような真っ直ぐな人。もうひとつは現状を変えなきゃいけないと思ってはいるんだけど、思うだけで行動することもなく、何かを頑張ることもせず「まぁいいや」で惰性で日々を過ごしてる人だと思うの。自分は後者だな!ガハハ!!!

とまぁ、作詞されてるアフロ氏という方はこんな方ですよー。この方がナゴヤの曲を書いてくれてうれしいなーって話でした。

一応、開眼の作詞の方の話ってことで触れずじまいでしたが、アフロ氏の相方のUK氏のギターも非常に良くて好きです。

www.youtube.com

 

話をヒプマイに戻しまして。
開眼もだし、バトル曲のLight & Shadowもそうなんだけど、Evil Monkと14th MoonとHeaven&Hellの3人に加えて“十四くん”が出てくるのセコいよね(訳:いいよね)!
この声の使い分け、さすが声優さんだと思う。

そう、開眼を聞いて思ったのがアフロ氏の感情をぶつける歌詞と役者さんってとても親和性が高いということ。
ラップ歌ってる人=リリックを書いてる人ではないし、ラップとかパフォーマンスのうまさは本職のラッパーの方には敵わないかもしれないけど、声での演技を通してキャラクターに魂を宿して、そのキャラクターとして感情をこめて歌う、相手とそれをぶつけ合って戦うっていうのは声優さんにしかできないことだなとしみじみ感じました。

十四の「泣いたらダメだ思えば思うほど冷たい雨が頬流れた」という今まさに泣いているかのような弱い声。

獄の「俺の怒りや痛みは俺だけのもんだ 誰も触んな」という心の奥からじわじわ沸き立ってくるような熱い声。

空却の「二つ眼じゃ抱えきれない苦しみならここに預かろう」という本当にすべてを受け止めてくれそうな大きくて強い声。

からの、三人の「意志で」「意地で」「生きて」「一蓮托生」という叫び。

これこそヒプノシスマイクの醍醐味ですね。


っつか今更なんですけど、ナゴヤディビジョンの3人ってよくよく考えるとこいつらそもそもパーソナリティとビジュアルがヤベーじゃないですか。リーダーが僧侶のクセにスカジャン着て赤髪でアクセサリーじゃらじゃらつけた19歳のガキで、2番手はリーダーと同年代の18歳のガキなんだけどチャラい見た目で中二くせえこと言ってるカッコつけ野郎、3番手は派手な革ジャンとリーゼントの分かりやすくガラ悪い弁護士のおっさんっていうね。
それに冒頭でも書いたように、1曲目にリリースされたBad Ass Temple Funky Soundsがどちらかというとチャラついてるというかオラついてる曲だったじゃないですか。そこからのギャップがすごい。

こうやって二次元で世界作って、そこから三次元の作り手と声優さんたちが命吹き込んで、それを受け手の我々が観て、聴いて、応援(投票)して、その結果で二次元の世界にも変化が起きる。改めてヒプノシスマイクというコンテンツはなかなか面白いなと思いました。

 

先日ハマとシブヤの曲が発売になり、今回の2nd D.R.B曲が出そろいましたね。
数字として投票が多かったディビジョンが勝ち進む、そうするとユニットの音源が増えるという生々しい現実があるわけですが…
現実的な人気の面でナゴヤは分が悪いのは承知してます。でもやっぱりナゴヤに全部勝ってもらいたいですね。
…勿論勝ってほしいのはナゴヤなんだけど、他のディビジョンも同じくらい好きだから、同じくらい負けて欲しくない。複雑。うんうん、これもまたヒプノシスマイクだね。

あと最後にすっげーどうでもいい話なんだけど、ハマの女たちがMTCに投票するためにCD買ったりグッズ買って貢ぐことを「みかじめ料」って言うの面白すぎて10回くらい笑ってる。